きのこ山菜日記

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きのこ屋店長が選ぶ!好きなきのこ料理ベスト10

天然きのこは栽培品と違い、個性が激しいです。

 

そのため、好きな方からすれば、無茶苦茶大好き!となりますが、

苦手な方からすれば、その名を聞くのすら嫌、

となります。

 

そこがまた、面白いですよね。

 

人それぞれに好き嫌いあるので、それはしょうが無い。

 

万人に好かれるということは、その分、色も無い(個性も無い、尖った部分が無い)という事ですから。

 

そういう意味では、私はだいぶトンガッたきのこが大好きです。

 

これから紹介するきのこ料理、順位はつけられません。

どれもこれも大好きで毎年食べます。

 

ただ、それこそ個性的で、どっちが上とか・・・

決められません。

 

和牛霜降りステーキとマグロの大トロ、どっちが上、て・・・

決められません。

美味しさのベクトルが違います。

 

ではでは、まず最初。

 

採れる順からいってみますか。

 

 

● アカヤマドリのクリームパスタ

 

 

https://kinokosansai.hatenablog.com/entry/2014/08/28/203300

 

とにかく濃厚!

 

えっ!どんだけ味付け頑張ったの?

なにっ!塩胡椒のみ?うそ〜?

 

もうね、何十種類も調味料突っ込んだような深い風味。

 

食べるようになって、まだ数年ですね。

それまでは、ただ焼いて醤油をかけて食べてました。

全然美味しくない。

なんでこれがヨーロッパで人気があるんだろう、と思ってました。

無知って罪なんですね。

 

初っぱなからトンガってますね。

 

上の画像、格好付けて小盛りにしてますが、実際はあの3倍くらい、山盛りで食べます。

しかも皆、おかわりします。

 

 

● ちたけそば

 

 

栃木県の郷土料理。

私もこれを食べないと夏が来た気がしません。

 

幸い、結構量の出るきのこなので、毎年食べられます。

 

これも濃厚!

 

食べるようになって十数年程度ですが、なぜか、子供の頃から食べているような不思議な感覚に陥ります。

 

 

● 初茸ご飯

 

 

ド定番!

子供の頃から食べてます。

 

昔は全然人気が無かったきのこです。

 

ネット販売し始めてから需要のデカさに気づきました。

 

毎年毎年、真っ先に売り切れるきのこです。

 

問い合わせも異常に多い!!

 

これはね、懐かし〜い味です。

おばあちゃんを思い出します。

 

また、全く飽きません。

毎日食べます。

 

あ、ご飯と言っても、「炊き込みご飯」とは違います。

 

もちろん炊き込みご飯にしても美味しいとは思いますが、

こちらは酒と醤油で煮込んだ初茸を、ご飯にぶっかけて食べます。

 

これがマイフェイバリット。

 

多めに煮ておいて、冷蔵庫でしばらく保存もできます。

 

腹が減ったら、ご飯にぶっかけるだけ。

もうこれだけで、おかずも要りません。

何杯でも食えます。

 

また、冷たくても美味しい。(これ重要)

 

色も悪い、格好も悪い、おまけに虫食いの非常に多いきのこですが・・・

気にしません。

 

美味いは正義です。

 

 

● あみ茸の大根おろし合え/ニンニク醤油和え

 

 

ド定番!

大根おろし合えですね。

 

これも、なんぼ食べても飽きません。

 

もう子供の頃から食べてます。

毎年欠かせません。

 

最近、ニンニク醤油和えにもハマりました。

 

大きめのあみ茸を使う場合、にんにく醤油が多いかな?

単に、ニンニク醤油が好きなだけかも。

 

 

● 桜しめじのバター炒め

 

 

先日もいただきました

 

この食べ方も、つい最近知りました。

まだ数年です。

 

それまでは、畑しめじや本しめじのような食べ方。

汁物、鍋物ですね、あくまで他のきのこと合わせて。

 

そうすれば食えなくは無いのですが、美味しいとは言えませんでした。

 

大概、いつも残ります。

ただ苦いだけのきのこ、という印象でした。

香りも食感も、特に秀でた部分も無し・・・

 

ところがどっこい、バター炒めにすると、あれよあれよと売れます。

息子達が取り合って喧嘩が始まります。

私も年甲斐も無く喧嘩に参加しないと食べられません(^^)

 

先日は牛肉がメイン料理でしたが、桜しめじのほうが一瞬で無くなりました。

 

このように、美味しいきのこは大概、料理法を選びます。

 

 

● 香茸の油炒め/クリームパスタ

 

 

香茸も本当に美味い食べ方を知ったのは十年前くらいか?

 

それまでは甘く煮たり、辛く煮たり、炊き込みご飯にしたり・・・

どうやっても美味しいと思えません。

 

なんでこれが高価なのか?

不思議でおりました。

 

縁起物とかそういう扱い?

採れない地方の方がとにかく欲しがるから?

 

無知は罪ですね。

 

最初は「天ぷら」でした。

 

おっ無茶苦茶うまい!

これは油と好相性なのでは?

 

ここからはすぐでした。

 

炒めたり、クリームパスタ・・・、

抜群に旨い!

 

あるお客様の表現を借りれば、まさに「別格」。

 

濃厚にも程がある(^^)

 

家じゅう香茸の香りが充満します。

 

まあ、ほとんど妻の手柄なんですが。

私は食べる専門。

 

よく諦めずにいろいろ試してくれました。

 

 

● 松茸ホイル焼き

 

 

直火焼き、炭火焼きも勿論いいのですが、

貧乏性なので、汁がもったいないって考えちゃいます。

 

汁が美味いんですよ。

 

指で裂いて、醤油に浸けて喰う。

 

昔ながらの食べ方、これがいい(^^)

 

妻や息子達は、すだちやらライムやらかけてますが・・・

私に言わせれば邪道!

 

醤油のみが正解!(個人の見解です)

 

まあ、高価なのもあり、1回2回食べれば、もう満足ってなります。

 

こどもは全く遠慮無くガツガツ食べますが・・・

ホント勘弁してほしい。

 

というか、毎年必ず食べるんですが、紹介記事が無かったんですね。

 

松茸の最盛期、一番の繁忙期、とてもブログ記事書いてる余裕無かったんでしょうね、分ります。

 

 

● 本しめじのしゃぶしゃぶ

 

 

我が家のド定番。

もうワンシーズンに何度も食べます。

 

順番つけない、とか言いながら、これが一番かも。(おい!)

 

これ食べないと、生きててもしょうが無い、てくらい好きです。

 

私にとって「おふくろの味」って、まさにこれなんだろう。

 

毎年、これを食べるために頑張っているような気がします。

 

小さめのツボミもプリプリして美味いですが、

デカいヒラキの虫食いのスカスカのヤツでも十分美味い!

というか、ほとんど後者しか食べられません。

 

良いもの採れたらお客様にお送りします。

自分で喰うなんて・・・

と、どうしても思っちゃいます。

 

しゃぶしゃぶ、と言っても、入るのは、

 

・白菜

・豚肉

・豆腐

 

くらいですね。

最近は「みずな」も入れたりします。

 

牛肉では駄目です!

必ず豚肉で!

(※個人の見解です)

 

なんか牛肉だと汁が不味くなるような気が。

単に昔ながらの味じゃないと我慢できない、というだけか?

 

で、煮込む感じではなく、

お湯にくぐらせ、さっと熱を通すだけで。

(本しめじはしっかり熱を通します)

 

で、醤油だけだと濃いため、鍋のお湯で少し割っていただきます。

 

他のきのこのような強烈な風味とは一線を画す、

あくまで上品な香りと味、食感・・・

 

それでいて栽培きのこでは絶対に真似できない、唯一絶対の風味。

 

最高です。

 

最初は透明なお湯が、だんだんと本しめじ、豚肉のダシで黄色がかってきます。

 

美しい!

 

締めはうどんで。

 

で、最後の最後に、残った汁まで皆いただきます。

一滴たりとも残しません。

もったいない!

 

汁も醤油で味付け。

あと胡椒。

 

・・・幸せです。

 

ここでも妻や子供はポン酢を使いますが、これも邪道!

(※個人の見解です)

 

 

● クロカワの味噌和え

 

 

年を取るにつれ、苦い物が好きになってきました。

 

ホイル焼きと悩みましたが、定番は味噌和えかな?

 

昨年は桜しめじのように、バター炒めが流行りました。

(我が家で)

 

 

● なら茸の鍋、or 汁

 

 

これも絶対に外せません!

 

単品でもイケますし、他のきのこ数種類と混ぜても、なら茸さえ入れば、まず間違いなし!

どうやったって美味いに決まってます。

 

また、なら茸、数種類あります。

 

この辺では、さもだし、ぼり、かっくい、おにかっくい・・・

 

「ぼり」の中にも、黄色みを帯びた物、黒い物・・・など種類有り。

 

それぞれに特徴があり、食感、味も異なります。

 

私が一番好きなのは「さもだし」かな?

 

最初に出る、薄くペラペラの奴です。

 

あれが一番美味い。

 

まあ、どれも格好が悪く、とても美味しいきのこには見えないのでしょう。

あまり人気が無いような。

 

私的には、美味いし安いし、イチ推しです。

 

きのこセットでこれが入ると、皆さん最初はびっくりするそうです。

 

なに?この不細工なきのこ?

ほんとに食べられるの?

 

が、食べてみると、なんだ、これが一番美味いじゃない。

と気づくそうです。

 

料理する際、煮たうちの半分は、大根おろし和え、

で、残った汁はきのこ汁に、と無駄なく利用できます。

 

 

えっ?

もう10いっちゃいました?

 

まだまだ足りません。(おい!)

 

なんか、序盤〜中盤のきのこが殆どのような。

 

まあ、終盤のきのこは、なら茸と一緒に煮れば、全部美味しいということで。

オールオッケーです。

 

では、次点として、

 

 

● いろいろぶっ込んで煮た奴

 

 

適当な料理名が思い浮かばず、あとちょっと長文入力に疲れてきたというのもあり・・・

お許しください。

 

画像が小さく見づらいですが、前半のきのこです。

 

初茸、あみ茸、畑しめじ、ほうき茸、ヌメリイグチ、くぎ茸・・・

 

あら?どれも「きのこセット」に入りそうなきのこ。

 

毎日、入荷するきのこ、良品はご予約で出荷し、

B品、訳あり品は、「日替わり限定商品」で販売し・・・

 

さらにその、残りカス、と言ってはアレですが、

 

・細かい畑しめじ

・細かいほうき茸

・初茸の割れたり折れたりの破片

・舞茸の破片

・著しく旬を過ぎたもの

・著しく虫喰い

 

なんかで作ります。

て、やっぱりカスやん!

 

が、これが旨いのなんの!

 

おそらく一番のネックは初茸か。

初茸の旨味を吸って、畑しめじ、ほうき茸も美味しくなります。

 

あと、あみ茸による「ヌメり」。

 

初茸単品で煮るより、全てが混ざり合った相乗効果でより美味しくなります。

 

食感もいろいろ楽しめます。

 

残りカスだけで作ってこんなに美味しいなら、「きのこセット」に入る良品で作ればさらにさらに美味しいこと間違いなし。

 

ぶっちゃけ、量が足りなければ、栽培きのこをこれに混ぜれば、あら不思議。

味の無い栽培きのこが美味しいきのこに大変身!

 

 

● いろいろぶっ込み鍋

 

 

後半のきのこですね。

 

なら茸を筆頭に、ハナイグチ、カノシタ、金茸、ぶなはり茸、むき茸、栗茸、杉茸、チャナメツム茸、キナメツム茸、・・・

 

あら?どれも「きのこセット」に入りそうなきのこですね!

 

後半のきのこは、なら茸さえあれば、全部鍋でOK!

 

最悪、なら茸無しでも、種類さえあれば、何故だかどのきのこも美味くなります。

 

種類が増えれば増えるほど、美味しくなります。

マジックです。

 

味付けは、味噌でも、醤油でも、塩でも、どうやったって美味くなります。

 

レシピとか調理法とか・・・要りません。

 

他に入れたければなんでもどうぞ。

 

豚でも鳥でも魚でも、白菜でも春菊でも、人参でもゴボウでも、どうやったって美味くなるに決まってます。

 

本当です!

 

日本人でこれが美味しくないって人いるのかな?

 

きのこ嫌いなら、汁だけでも一度飲んでみて欲しい。

もう絶対に病みつきになります。

 

死ぬまで忘れられないでしょう。

 

カミングアウトします!

 

私は松茸よりこっちですね。

 

松茸は、今後一生食べられなくても、たぶん我慢できます。

 

が、天然きのこ鍋だけは・・・

 

これだけは、毎年毎年、死ぬまであと何年かわかりませんが、確実に食べたい。

 

これを食べられないなら生きている意味が無い。

 

明日を生きるための活力が沸いてこない。

 

毎年、秋の終わりにこれがある、と思えるだけで生きていける。

 

マイフェイバリット。