先日、入荷したマツタケモドキ?についてネットで調べてみました。
ちなみにこの辺(九戸村近辺)では採る習慣も食べる習慣も無いです。
当店メンバーのTさんが採るのですが、おそらく岩手でも、もっと内陸部のほうで採っているものと思われます。
Tさんは「アンチャマツタケ」と呼びますが・・・
いかにも方言という感じです。
天然きのこで困るのが「正式名称」がわからない事なんですよね。
他に、バカマツタケ、ニセマツタケ・・・等の呼び名があります。
要は「松茸に似ているけど偽物のきのこ」という意味で、私の中で、勝手に同一視していましたが・・・
なにやら「偽物」の中でも種類が異なるようです。
ネットに出回る画像、説明など数件調べたところ、
おそらく当店で販売したものは「バカマツタケ」と思われます。
で、ネット画像を見比べるとバカマツタケに見えます。
また、マツタケモドキは全く松茸の香りはしない、ということなので、おそらくバカマツタケで合っていると。
香り、と言っても100%松茸と同一の香りか、というと・・・
9割方松茸で1割は違うベクトルの香りが混ざっているような?
ただ、何の香りに近いか、と聞かれれば、松茸が最も近いのは間違いないです。
「松茸の香りお吸い物」の香りに比べれば、バカマツタケのほうが近いです。
もともと近場(九戸村近辺)の山では採れないため、そもそも気にした事が無かったので・・・申し訳ありません。
まず滅多に採れません。
Tさんが遠出してたまたま採れれば販売しますが、昨年は1回のみ、その前となると10年くらい前に1回です。
今年はたまたま3回も採れましたが・・・豊作?なのでしょうか?
どの程度採れれば豊作なのかもよくわかりません。
同じ場所で3回採ったそうです。
どうです?松茸との違い、わかりますか?
私から見れば全然違うんですが、あまり松茸を見る機会が無い方ですと間違いそうです。
そもそもシルエットからして違います。
ただ、大きいヒラキだと判別つきづらいかも。
さて、今採れている松茸、「土用松茸(早松茸、夏松茸)」です。
学者では無いため正確かどうかわかりませんが、こちらはおそらく秋の本松茸と同種です。
ただ暑い時期に間違って出てしまったため、色、模様(外観)が格好悪かったり虫喰いだったりします。
が、秋松茸と同じ山、同じ場所に出るため、単に早い時期に出てしまった運の悪い松茸、と理解してます。
↑この画像がわかりやすい。
いかにも「土用松茸」という外観です。
秋になってからも「土用松茸のような外観の格好悪い松茸」は採れます。
そういうのは「訳あり品」に選別します。
ただし、この認識も地方によって異なる可能性があります。
たとえば、「バカマツタケ」を土用松茸(早松茸)と呼んでいる地域もおそらくあるのでは?と思われます。
南東北のほうで食べられる「一本しめじ」というきのこがあります。
図鑑で見ると「一本しめじ」は有毒とあります。
この辺では、採る者も食べる者もいません。
が、向こうでは昔から食べられている人気のきのこだそうです。
ということは、おそらく毒の一本しめじと、食べられる一本しめじは別種、なのだと思います。
天然きのこ、地方によって、呼び名が異なるため、非常にややこしいです。
統一された正式名称があればいいのですが・・・
「松茸」なら日本じゅうどこでもおそらく通じると思います。
ただ、バカマツタケ、マツタケモドキ、土用松茸あたりはおそらく非常にあやふやな感じになっているのでは?と思います。
香茸にしても、革茸、獅子茸、いのはな、馬喰茸・・・なかなか通じません。
こちらで昔から採る、食べる「土なめこ」というのがあります。
ただ、これの正式名称がなんなのか・・・特定するのに何年もかかりました。
おそらく「チャナメツム茸」であろうと。
あと「ちょんこ茸」、
いまだにわかりませんが・・・おそらく「くぎ茸」ではないかと。
あと「金茸」ですね。
「シモコシ」なのか「キシメジ」なのか・・・
図鑑を見ても判断できかねます。
もし分かる方いましたら教えてください。
最後に、秋物の松茸。
やはり、綺麗ですね!
土用松茸(夏物)とは区別できます。
ただ、明確な違いは無いと言いますか・・・
どこで線引きすればいいか悩む場面もあります。
今日(8/26)採れた松茸も、秋物のような外観のものも数本ありました。
もしかすると単純に外観が綺麗かどうか、というだけなのかもしれません。
普通、秋の松茸シーズンが始まると、序盤は「コロ(小さめのツボミ)」ばかり採れます。
日に百本採れたとして、そのうち80本以上はコロ、というイメージです。
日に日に大きめの物の割合が増えてきて、最盛期に突入、となり、終盤はヒラキがほとんど、となります。
それが、今年のように始まりから大物がやたらと採れる、という時点で「夏物」と判断できます。